事業承継の後継者が、米国籍だった
特例事業承継税制で株式を一括贈与する計画は日本では正しい選択です。しかし後継者が米国籍なら、贈与の持分・時期・評価額は米国の贈与税、会社の利益は米国の合算課税(GILTI)、会社の口座はFBARの対象になります。
後継者が米国籍、父が永住権を保持、米国に子会社や不動産がある、本人が米国在住。どれか一つでも当てはまれば、相続・贈与・事業承継は日米二つの税制の中で起きます。米国税務の専門事務所で実務を始めた公認会計士・税理士が、両国の制度を同時に置いて、家族と事業に最も無理のない順序を設計します。
日米にまたがるご相談は、「どちらか一国では正解」の判断が、もう一国で問題になる形で現れます。
特例事業承継税制で株式を一括贈与する計画は日本では正しい選択です。しかし後継者が米国籍なら、贈与の持分・時期・評価額は米国の贈与税、会社の利益は米国の合算課税(GILTI)、会社の口座はFBARの対象になります。
グリーンカードを返上するか、持ち続けるか。返上すれば出国税(§877A)と、その後の相続・贈与に対する§2801の課税が問題になります。持ち続ければ、毎年の米国申告と口座報告が続きます。
米国に不動産や法人株式を持つ方の売却・相続では、米国側の申告に加え、日本の居住者として全世界所得・全世界財産の申告が必要です。信託や遺言の設計が米国法で組まれている場合、日本の相続税との整合も確認が要ります。
日本の給与、RSU、NISA口座の譲渡益、日本の年金。米国市民・永住者は日本に住んでいても米国の申告義務があり、日本で非課税のNISAの譲渡益は米国では課税され、外国税額控除の計算上も扱いが異なります。
問題になるのは「未申告」より、「申告はしているが、誰も全体を見ていない」ケースです。日本の税理士と米国のCPAが互いの存在を知らないまま、同じ家族の申告をしていることがあります。日米の事業承継に関する当事務所の経験から
日本側の税理士として、米国側の専門家(米国CPA・弁護士)と役割を分けて進めます。日本の判断・資料準備が米国側の結論を決める論点を、先に押さえます。
特例事業承継税制と米国贈与税・遺産税の同時適用、持分と時期の設計、日米相続税条約の適用。評価書の取得と米国側への引継ぎまで。
GC返上の是非と順序(退職金、役員退任、配当)、§877A・§2801の試算、日本側の国外転出時課税との順序設計。
Form 5471、Form 8992、HTE選択、§962選択、FBAR・Form 8938の口座棚卸し。日本の会社の資料を米国申告に使える形で供給する体制づくり。
日本の所得税・相続税・贈与税の申告と、米国側申告との整合。外国税額控除の年度調整、国外財産調書・財産債務調書。
日本の不動産・株式・相続に関する非居住者としての申告、帰国時の税務設計。
贈与時期・持分・評価額・日米の税率を変数にしたシナリオ計算。「どう動けば、何年後にいくら変わるか」を表と図で示します。
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